Teatime favorites

edited by TEA & TREATS
17 Jun | 2014

Rhubarb Crumble

Campbell’s Perfect Teaのおともにぴったりの、イギリスのお菓子をご紹介します。
第2回目は、ルバーブクランブル。 イギリスではおなじみの初夏の味、ルバーブを使った簡単なおやつです。

ルバーブクランブル

5月の最後の週末、久しぶりに長野の親戚の家に行く機会がありました。その時期、旬の根曲がり竹を買いに、叔母とともに道の駅へ。すると、まだ季節には早いと思っていたルバーブが出ていました。

ルバーブを見つけると買わずにいられないのは、出会える機会が本当に限られているから。最近はジャムなどで少し知られるようになったとはいえ、加工していない状態を見たことがない人の方が多いのでは。

ルバーブはヨーロッパ、とくにイギリスでなじみの深い西洋野菜です。親戚の住む黒姫は、避暑に訪れた外国人宣教師の影響で、昔からルバーブ栽培が盛んでした。子どもの頃に食べた記憶はないけれど、ジャム屋さんの棚でルバーブの文字を見かけるたびに、どんな味だろう?と思っていたのを覚えています。

ルバーブクランブル

イギリスのヨークシャーの名産品に、屋内の暗がりの中、ろうそくの灯りだけで育てられるフォースド・ルバーブがあります。初夏に旬を迎える露地栽培と違って、フォースド・ルバーブは真冬の2月頃に収穫。その頃、地元のヨークシャーではルバーブ祭りが開かれるそうです。今年の冬の旅では、ほんの少し時期がずれて参加できなかったので、来年こそはぜひ行ってみたい。

ルバーブは生で食べることはほとんどなくて、加熱して甘みを加えて、ジャムやお菓子にします。一見、筋っぽくて固そうに見えますが、加熱するとたちまちとろんと崩れて柔らかくなる。きゅっと甘酸っぱくて、そこはかとなくえぐ味のようなクセがあって、それが好きな人にはたまらないのだけど、敬遠する人も多い。だからルバーブ好きの人に出会うと、つい、仲間を見つけたようなうれしい気持ちになります。

ルバーブクランブル

お菓子でよくつくるのは、ルバーブのクランブルです。パイやタルトはちょっと面倒だな、という時も、これなら簡単。ルバーブの下処理もいりません。

以前、イベントの試作でルバーブのクランブルをつくったら、「私、これ好き!」という人と、「ちょっと苦手かも…」という人に分かれました。まあ、そうだろうなと思いつつ、今度はルバーブの2割をいちごに変えて、再トライ。そうしたら、苦手だった人も「これならおいしい!」と、パクパク食べていました。

ルバーブといちごは甘酸っぱいもの同士、相性がよくて、いちごの香りがルバーブ独特のクセをほどよく中和してくれるようです。仕上がりもいっそう赤くなり、渋好みのルバーブがいちごの力を借りて、一気にメジャーに(?)なったよう。

もちろん、ルバーブ好きなら、ルバーブだけでつくってもおいしい。どちらにしても、熱々にバニラアイスをたっぷりのせるのは、どうぞ忘れずに!

Recipe

作り方
  1. アーモンドスライスは軽くローストしておく。バターはさいの目に切り、冷蔵庫でしっかり冷やしておく。ルバーブは長さ3〜4cmにカットする。
  2. ボウルに粉をふるい入れ、洗双糖を加える。さいの目に切ったバターを指でつぶして粉にすり込むように混ぜ合わせる。手の熱でバターが溶けやすいので、作業は手早く。最後に、ロールオーツを加えて混ぜる。
  3. ルバーブといちごをボウルに入れ、グラニュー糖大さじ3をまぶし、耐熱のオーブン皿などに敷き詰める。上に、2のクランブル生地をのせて、最後にアーモンドスライスを散らす。
  4. 180℃のオーブンで約40分焼く。途中、表面の焼き色が強くなり過ぎるようなら、ホイルをかぶせて調節(ただし、しっかりと焼き色がついた方がおいしい)。大きめのスプーンで器に取り分け、バニラアイスクリームを添えてサーブ。
材料(4〜5人分)

ルバーブ 250g、いちご 50g、(または、ルバーブのみ300g。どちらも冷凍でも可。)
グラニュー糖 大さじ3

〈クランブル生地〉
中力粉(または薄力粉) 90g、バター 65g、洗双糖(まはたきび砂糖) 40g、ロールオーツ 20g、アーモンドスライス 適宜、バニラアイスクリーム 適宜